そもそもカラーコードとは?
自動車のボディカラーを正確に識別するための番号が「カラーコード(色番号)」です。塗装修理や補修を行う際、カラーコードを元に調色することで、車両本来の色合いを再現できます。タッチアップで傷隠しなどをしたい時など、調べる際ぜひ当記事をご活用ください。違う色でなく綺麗に同色で傷を補修する事は、将来的な買取査定のマイナスを最小限に抑えてくれるかもしれません。
輸入車カラーコードの基本的な探し方
車体プレート・ステッカーで確認する方法
多くの輸入車には、ボディ内部のプレートやステッカーにカラーコードが記載されています。代表的な場所は「運転席ドアを開けた柱(ピラー)部」「エンジンルーム」「トランク内部」などです。メーカーによって貼付位置は異なるため、まずはドアを開けたりボンネットを確認すると良いでしょう。
保証書や記録簿に記載がある場合
一部のメーカーでは、新車時の付属品である保証書や記録簿の冊子にカラーコードが明記されていることがあります。ドイツ車ではBMW・アウディ・ポルシェが該当します。車内の書類を確認してみましょう。
ディーラーやメーカーに問い合わせる方法
どうしても車体から確認できない場合は、正規ディーラーやメーカーに問い合わせるのが確実です。車体番号(VINコード)を伝えれば、対応するカラーコードを調べてもらえる場合があります。中古で購入した輸入車でも、正規ルートであれば安心して情報を得られます。
ブランド別カラーコードの位置と調べ方
メルセデス・ベンツ:Bピラーのステッカーまたはエンジンルームのプレート(昔のベンツ)
近年のメルセデスベンツは、フロントとリアの中間のドア開口部のステッカーに、3桁の数字で表記されます。クーペやカブリオレであれば、ドアを開けてドアキャッチ付近の柱部に貼ってあります。
1990年代くらいまでの車両であれば、エンジンルームを開けた所にプレートがあり、そちらに記載があります。
代表的なカラーとコード:オブシディアンブラック(197)、ダイヤモンドホワイト(799)、ポーラーホワイト(149)、セレナイトグレー(992)
理由はわかりませんが一時期のGクラス(ゲレンデ)やVクラスのカラーコードは4桁で表記されます。
BMW(2001年以降のNEW MINI):保証書・エンジンルーム内のステッカー
BMW、もしくはBMW傘下となった現代のMINIは新車時の保証書があればそこに記載があります。エンジンルームやボンネットの内側にステッカーがありそちらに記載があるケースもありますが、近年の車両には貼付されなくなってしまったようです。
代表的なカラーとコード:アルピンホワイト(300)、ブラックサファイア(475)、ミネラルホワイト(A96)
アウディ・フォルクスワーゲン:スペアタイヤ格納部・サービスブック
アウディ・フォルクスワーゲンはスペアタイヤ収納部分やテールランプ付近アクセス部に貼られたステッカー、またはサービスブック(保証書)に記載されているのが一般的です。アルファベットと数字が組み合わさったコードで表されます。
代表的なカラーとコード(アウディ例):グレイシアホワイト(LS9R)、ミトスブラック(LY9T)、デイトナグレー(LZ7S)
ポルシェ:保証書のステッカー・ドアキャッチ付近ステッカー・フロントトランク内のステッカー
ポルシェは年代による違いはありますが、近年の車両であれば基本的に新車時の保証書(整備記録簿)内にステッカーが貼ってありそちらに記載があります。またドアを開けて、ドアキャッチ付近に貼ってあるステッカーに記載がある年代もありますが、BMWなど同様に近年の車体ではボディへのステッカー貼り付けが無くなってしまっています。
古い964や993など、空冷時代のポルシェでは、フロントトランクの布の内張をはがして探すとカラーコードの記載のあるステッカーが貼ってあります。画像だと、A8も92Mもどちらもポーラーシルバーのカラーコードです。表記方法の過渡期だったのでしょうか。
代表的なカラーとコード:キャララホワイト(B9A)、スピードイエロー(12H)、バサルトブラック(C9Z)、クレヨン(M9A)
カラーコードが見つからないときの対処法
ディーラーで確認
最も確実なのは正規ディーラーでの確認です。車台番号を提示して、調べてもらえるか問い合わせしてみましょう。
車体番号(VINコード)から調べる方法
輸入車は17桁の車体番号(VINコード)から車両の詳細情報を追跡できる場合があります。オンラインで調べられるケースもありますが、正確性を重視するならメーカーやディーラーに依頼するのが安心です。
正しいカラーコードを知るメリット
塗装修理の仕上がりが美しくなる
正確なコードをもとに調色すれば、自然な仕上がりが可能です。特にパールやメタリックカラーは微妙な違いが目立ちやすいため、正しい番号が必須です。
リセールバリュー(買取査定)で不利にならない
傷が元々無いに越したことはないですが、補修する場合でも跡が自然であれば、中古車査定でも大きなマイナス評価にはなりません。逆に色違いが目立つと減点対象になることもあるため、カラーコードを調べて直すという事は買取査定対策としても重要です。
まとめ
輸入車のカラーコードは、塗装修理や補修に欠かせない重要な情報です。メーカーごとに表示場所や表記方法が異なるため、まずはドア内側やトランク内などを確認しましょう。見つからない場合はディーラーや専門業者に相談するのが確実です。正しいカラーコードを把握しておくことで、美しい仕上がりと将来のリセール価値向上につながります。