クルマの第一印象を大きく左右するフロントグリル。
単なるデザイン要素と思われがちですが、実は各ブランドが「哲学」「歴史」「性能」を込めてデザインしています。
AMGのオーナー様、レクサスのオーナー様など、自分の所有している車のグリルの由来についてはご存じかもしれませんが、他にも多数の特徴的なグリルを持つ車が世にはあります。そして独自の名称を持っているのです。
本記事では、世界中の車ファンに知られる代表的な7つのグリルデザインについて、その由来、歴史、特徴をわかりやすく紹介します。
1. パナメリカーナグリル(メルセデスAMG)
由来・歴史:
1952年、伝説の公道耐久レース「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」に出場したメルセデス300SL(w194)に装着された、縦ルーバー型グリルが起源。
このモチーフを現代に蘇らせたのが「パナメリカーナグリル」です。
特徴:
縦方向のルーバーが多数配置されており、AMGの中でも上位モデルを中心に採用。
スポーティかつラグジュアリーで、他ブランドと一線を画すフロントマスクを構成しています。
2. キドニーグリル(BMW)
由来・歴史:
1933年のBMW 303で初登場。2つ並んだ楕円形の吸気口が人間の腎臓(キドニー)に似ていたことから「キドニーグリル」と呼ばれるようになりました。303はキドニーグリルと同じくBMW伝統の直列6気筒エンジンを搭載していました。
特徴:
90年以上変わらず採用されるブランドアイコン。
モデルごとにサイズや角度は異なるものの、「左右に分かれた楕円形」という基本デザインは不変です。
近年の電動モデルはグリル内を密閉し、センサー機能を持たせるなど進化しています。
3. ハニカムメッシュグリル(アウディほかスポーツモデル)
由来・歴史:
「ハニカム」とは英語で「蜂の巣」のこと。六角形を連ねた構造は、軽さと強度を両立する工業デザインとして知られ、自動車でも冷却性と剛性確保のために使われ始めました。
特徴:
スポーティかつアグレッシブな印象を与えるグリルデザイン。
アウディのパイパフォーマンスシリーズであるRSモデルが有名ですがフォード車にも使われています。
空力性能・冷却効率・見た目のかっこよさを兼ね備えたスタイルです。
4. スピンドルグリル(レクサス)
由来・歴史:
2012年の新型GSから導入されたデザイン。スピンドル(紡錘)とは、中央がくびれた「砂時計型」を指します。初めから紡錘を意識して作られたデザインと思われがちですがそうでは無く、自動車メディアレスポンスがレクサスデザイン主幹の稲冨克彦氏へ行ったインタビューによると、「グリルが大きい=高級車のイメージをやめたい」という考えで今まで採用してきた逆台形のグリルと、多くの空気をロワーグリルから取り込むための下側の台形型を発展させた結果、あの特徴的なグリルが誕生したそうです。
特徴:
中央が細く、上下に広がる独特の形状。
見る者に強い印象を与え、「一目でレクサスと分かる」アイデンティティを形成。
モデルによってはグリルが車両前面の大部分を占め、迫力のある造形になっています。
5. セブンスロットグリル(ジープ)
由来・歴史:
ジープの原点である軍用車「ウィリスMB」に由来。
戦後に民生用モデルとして1945年に登場した「CJ-2A」で、スロット(縦スリット)を9本から7本に変更。この7本が現在まで踏襲されています。
特徴:
縦に並んだ7本のスリットは、すべてのジープ車に共通するデザイン。
「世界7大陸を走破した」という逸話にちなんで7本になったという説もあります(実際はブランディングストーリー)。
視覚的にもオフロード感・無骨さが強く印象付けられるグリルです。
6. マトリックスグリル(ベントレー)
由来・歴史:
「マトリックス=格子状」という意味の通り、金属製の精緻な格子が特徴のベントレー伝統デザイン。
もともとは1920年代の未舗装のル・マンのレーストラックでラジエーターを保護するために開発されました。ベントレーらしさを支えるグリルとして現行モデルでも受け継がれています。
特徴:
V12気筒モデルに採用されるクロームメッキの格子は、見る角度によって輝きを変え、圧倒的な高級感を放ちます。
一部モデルではブラックアウト処理され、より現代的な印象に。
7. パルテノングリル(ロールスロイス)
由来・歴史:
古代ローマの神殿「パンテオン(パルテノン)」の柱にインスピレーションを受けたデザイン。
1900年代から続くロールスロイスの象徴的グリルで、クラシックな縦格子構造が特徴です。
特徴:
まっすぐな縦線が強調され、重厚かつ荘厳なフロントを演出。
上部に鎮座する「スピリット・オブ・エクスタシー(女神像)」とともに、ロールスロイスの威厳を物語る存在です。
最新モデルではグリル内にLEDを仕込み、夜間でも美しく発光します。
グリルはクルマの「顔」であり、ブランドの「個性」
各メーカーが大切に育ててきたグリルデザインは、単なるデザインパーツではなく、ブランドの歴史と精神を映す象徴です。
好きな車をもっと深く理解するために、ぜひ「グリル」にも注目してみてください。
街中で見かける車が、まったく違って見えてくるかもしれません。
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